カードキャッシングが利用できる学生ローンってある?少数ながら存在
学生も学業や生活を続けていくためにはお金が必要で、場合によってはキャッシングを利用したいと考える人も多いでしょう。学生が利用できるものは限定されますが一般向けのものや学生ローンがあります。
特に学生ローンは名前の通り学生には使いやすく設計されていますが、扱っている業者は非常に少なく、カードローンを提供しているのは僅かに一社のみという事になっています。
しかし、あまりカードローンに拘ると一種類に絞らなければなりませんから、選択肢が無くなってしまいます。
ですから自分の使い勝手が良いものが選べなくなる可能性も出てくるので学生ローンを選ぶ場合には、あまりカードローンに拘らない方が良いでしょう。
学生もキャッシングが使える?一般向けと学生ローンがある
最近は親の世代に経済的な余裕がなくなって、学生でもキャッシングを利用したいと考える人は多いですが、カードキャッシングの場合学生の利用を制限している場合が多く、簡単には利用できません。
ただし一部の銀行や大手消費者金融の中には、収入や年齢さえ満たしていれば、申込み自体は制限せず、審査に通れば、利用できる可能性があります。
ところが、一般向けのカードローンの場合、社会人でも審査は厳しいため、審査通過はそう簡単ではなく、学生の場合、申込めたとしても、審査が否決になってしまう場合が多くなっています。
多くのカードキャッシングは学生の利用を制限している
学生の本分は学業ですが、高校を卒業後は親元を離れて、自分で生活をしながら、学校に通わなけっればならない人も多く、学業だけではなく生活を維持していく事も必要です。
以前は親の仕送りによって生活する人が大半でしたが、最近では親世代の収入が伸びず、仕送りだけでは生活の維持が難しいくアルバイトなどを行なっている人も多いでしょう。
しかし、そうはいってもやはり学生で収入が安定するわけでは無いので、生活の維持のためのお金が足りなくなることも珍しい話ではありません。
しかし、学生は収入が安定していない場合や、定期的な収入が無い人も多いため、一般向けのカードキャッシングの多くは申込条件で学生の利用を制限しているところも少なくありません。
学生が利用できるキャッシングとは?
ただし、一般向けのカードキャッシングの中にも申込条件では、特に学生を排除しておらず、申込み自体は可能なものも有ります。
現在学生が利用できる可能性のあるキャッシングとしては、カードという枠を外して次のようなものがあります。
- 学生の申込みを禁止していない一般向けのキャッシング
- 学生ローン
- クレジットカードのキャッシング機能
クレジットカードは学生向けのものも有りますが、多くは親のカードの家族カードを利用することになります。この場合18歳からでも利用できますが、キャッシング枠が付かないことも多く要注意です。
ここでは一般向けキャッシングと学生ローンについて以下で検討していきます。
一般向けは審査が厳しいので要注意
まず一般向けですが、一般向けのカードローンを考えた場合、申込めるからと言って審査に通過できる保証はありません。
一般向けの申込みの前提になる申込条件としては、殆どのカードローンに共通しているのが、次の2点です。
- 安定収入が有る事
- 20歳以上
まず学生でも社会人でも、この条件を満たしていなければ申込みはできません。ですから、学生の場合には年令制限の為に高校卒業直後では申込めません。
また長期アルバイトを行って、月収が安定していなければ、やはり申込みはできません。
さらに、この条件を満たしていたとしても、申込みの後審査を受け、返済能力の審査として次の2点を満たす必要があります。
- 一定額以上の年収がある
- 安定した月収がある
一定額というのは200万円といわれ、それに満たない場合には返済能力の評価は低くなってしまいます。
このように、一般向けのキャッシングというのは学生が利用するには、かなりハードルが高くなってしまいます。
本文でも触れていますが、キャッシングには一般向けでも学生ローンでも申込みに年令制限があります。概ね20歳以上ですが、少数ですが18歳以上にしている場合もあります。
ただし未成年の場合契約を交わすときに保護者の同意を得る必要が有る為、親に隠して申込むというようなことはできません。
今後、成人年齢が18歳に引き下げられれば、こういった面倒は無くなると思われます。
学生ローンは小規模業者が扱っておりカードローンは1社のみ提供
学生の場合一般向けのキャッシングよりも学生向けのキャッシングの方が利用しやすく設計されていますが、扱っている業者は非常に少なく小規模の為、地方ではなかなか探すのが難しくなります。
学生ローンの場合、返済方式が元金自由返済方式になっている場合が多く、月々利息以上で返済すればいくらでも構わないので、収入が安定しない学生には大変利用しやすいと言って良いでしょう。
ただし、学生ローンの業者は小規模でATM網を作るようなことはできない為カードローンを提供している業者は1社のみで、それも店舗外は提携先に接続しているだけになっています。
学生ローンを提供している業者は非常に少なく小規模
このように学生の一般向けローンの利用はなかなか難しいものがありますが、その点学生ローンの場合には、名前に学生とついているだけあって、学生には利用しやすい設定になっています。
ただし、この学生ローンを取り扱っている業者というのは現在大変少なくなってしまっているので注意しなければなりません。
以前は大学の周辺などであれば、必ず見つける事ができたのですが、貸金業法が強化された時点で学生ローンから撤退する業者が増えて、現在では大きな学生街やターミナル駅の周囲に見られる程度になりました。
また業者の規模も、何店舗も持っている業者は少なく、殆どの業者は1店舗のみの営業を行っている零細な業者です。
学生ローンはどのように学生には使い易いの?
では学生ローンはどのように学生に使いやすいのかというと、まず申込条件が学生向きになっています。
年令制限は20歳以上となっている所と18歳以上になっているところがありますが、この辺りは契約についての法的な縛りがあるので一般向けと大きくは違いません。
収入要件については、やはり安定収入が求められますが、月々5万円程度の収入がある事が示せれば、融資を行ってくれるのが普通です。
また最も重要なのが返済方式です。一般向けの場合通常返済方式は残高スライド方式と呼ばれるもので、借入残高が大きく変わらなければ月々の返済額は一定になります。
この一定という言うのは月々安定して収入が入る会社員には大変返済しやすい方式なのですが、アルバイトで収入を得ている学生には、問題があります。
学生の場合、学業優先ですから試験期間などはアルバイト時間がどうしても少なくなるので、収入が減ります。そういった場合に、一定額の返済を続けるのは大変厳しい訳です。
これに対して学生ローンの多くが採用している返済方式は、元金自由返済方式というもので、返済期限までであれば、月々最低利息の入金を行えば元金の返済は幾らでも構わないという方式です。
この方式であれば収入が不安定になっても、返済していけるでしょう。
カードローンを提供しているのは1社のみ
ただし、殆どの学生ローンはローンカードを使ったカードキャッシングには対応していないため、利用する場合には店舗に行って手渡しで融資してもらうか、銀行振込みで利用する事になっています。
ただし、学生ローンの中にも1社だけローンカードを発行してATMから利用できるようになっている業者があります。
この業者の場合、以前から店舗内に設置したATMからの利用ができるようになっていたものを、セブン銀行と提携して外部のATM網が利用できるようにしたものです。
もちろん提携先のATMを利用することになるので、外部でATMを利用すれば手数料が発生することになるので、あまり外部での利用は勧められません。
学生ローンは学生という名前から、卒業後は利用できず、卒業と同時に清算しなければならないようなイメージがありますが、殆どの学生ローンは学生でなければ申込めませんが、卒業後は利用を続けられます。
ですから卒業後自営業等の収入が安定していない職種に就く場合には、一般向けのキャッシングを利用するよりも、そのまま学生ローンの利用を続けたほうが返済しやすいかもしれません。
学生ローンの選択肢は非常に少なくカードローンに拘らない方が良い!
このように学生ローンはとにかく業者数が少なく、そういう意味で利用しにくいため、お金が必要になった場合には、まずは借りずに済ませる事は出来ないかをよく考える習慣をつけましょう。
どうしても借入れが必要という場合には、カードローンに拘ると選択肢が無くなってしまうので、あまりそれに拘らず、自分向きのものを選ぶようにしましょう。
また学生の場合収入が安定しているとは言えないので、店舗に行ってできるだけ相談しやすい雰囲気の業者を探した方が後々便利に利用できるのではないでしょうか。
まずは借りずに済ませる事を考えてみよう
学生ローンでも一般向けローンでもお金を借りたら返済していかなければなりません。
学生ローンは返済しやすい設計になっているとはいっても、返済はしなければならず、学生には重くのしかかります。
しかも業者数が少ないので、借りやすいとも言えません。
そのためには自分の支出内容を見直して節約できる部分を見つけたり、お付き合いを少し控えるなど、生活を工夫できないかを考えてみるようにしてください。
支出内容など分からないという人もいるかもしれませんが、親元を離れていても、親元に居ても、やはり高校を卒業する程度の年齢になったら、自分のお金の管理はしっかり行うようにしましょう。
選択肢が少ないのでカードキャッシングに拘らず探した方が良い
もし、そういった節約だけでは、どうしようもなく、借入れが必要という場合で、一般向けのではなく学生ローンを選ぶ時には、カードキャッシングには拘るべきではありません。
説明したように学生ローンで店舗外でも利用できるカードキャッシングを提供している業者は1つしかありません。このためキャッシングの選択肢が1つになってしまう訳です。
もちろんその業者が自分向きであれば良いかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
業者選びというのは、自分向きの内容を持つキャッシングを探すことです。
最初から選択肢を絞ってしまっては自分向きのキャッシングが探せなくなってしまいます。
学生ローンの場合、そもそも数が少ない訳ですから、利用できる可能性のあるものをすべて当たって、自分向きのものを探すべきでしょう。
できるだけ相談しやすい業者を探そう
また学生ローンの場合小規模業者が多く、申込みに当たって申込者の話を聞いてくれるような業者も有ります。
こういった業者は、学生相手の経験が長く、いろいろとアドバイスをしてくれるところもあり、学生にとっては参考になる話が聞けることも有ります。
もちろん業者も商売ですから、そのまま鵜呑みにするのは問題ですが、それでもお金を借り過ぎないようにする為の、参考にはなるはずです。
ですから事務的に融資を行う業者よりも、いろいろと相談しやすい業者の方が、学生には向いている筈です。
業者を探す時には、そういったこともよく考えて、自分にとって利用しやすい業者を探すようにして下さい。
本文で説明しているように、学生ローンを扱う業者というのは非常に数が少なく、地方に行くとなかなか探せません。
このため業者によってはネット経由で申込めるようにしている場合も有りますが、そういう業者でも、申込みは関東地方とか首都圏などと申込みできる地域が限定されている場合も有るので注意が必要です。
一般向けのカードローンは学生には返済条件がきついので要注意!
では一般向けのカードローンの審査が通ったとして学生は利用していけるのかというと、返済方式から言って月々安定した収入が無ければ、返済はかなり難しいと考えるべきでしょう。
それでも利用するのであれば、まず自分の返済能力を正しく計算して、本当に返済していく事が可能なのかどうか評価し、返済の見込みが立たなければ利用は止めておいた方が無難でしょう。
もし、安易な考えで借入れしてしまった場合、途中で返済が難しくなってしまう可能性があり、そうなった場合、学生であっても最悪自己破産という事もあるため、借入れには十分注意が必要です。
重要なのは返済!返済方式を確認しよう
キャッシングは借入れしただけでは終わりません。借りたものは返さなければなりません。
ここで重要になるのが返済方式です。返済方式によって月々の返済額が決まりますから、まずはそのキャッシングで採用されている返済方式の確認が必要です。
先程説明したように一般向けのキャッシングの場合、借入残高が大きく変わらなければ月々返済額が一定になる残高スライド方式が採用されているのが普通です。
これは学生には返済しにくいのですが、最近では月々2千円程度の返済で済む場合も有るので、もし一般向けのキャッシングを利用したいのであれば、この点を確認しておきましょう。
キャッシングによっては、月々1万円からという場合も有るので、そうなると学生には返済が厳しくなってしまいます。
また学生ローンの場合、多くは先程説明したような元金自由返済方式になっているので、大変返済しやすいのですが、業者によっては学生ローンでも残高スライド方式を採用している場合も有ります。
この場合には学生ローンでも返済は要注意という事になります。
自分の返済能力を評価してみよう
そこでまず1年程度遡って、自分の月々のアルバイトでの収入額と、支出額を調べてみましょう。その後次の計算式で月々の収支額を計算してください。
会社員であれば、収支額が最も少額になる時を返済能力として利用しますが、学生の場合には、通常月と試験がある月、長期休暇月で、まったく違ういはずですから、それぞれ収支額を把握する必要があります。
返済するには、これを基に返済期間内に返済が可能かどうか、検討してみる事が必要です。
ですから借入れする前に、各月の返済額を決めて返済計画として纏めておきましょう。
安易に借りてしまうと返済できなくなり学生でも自己破産が有り得る
もしこの返済能力を超えるような返済になってしまう借入れをした場合には、返済の途中で返済できなくなくなったり、返済期間内に返済できなく有ったりする可能性が有ります。
このため、何とかなるだろうというような安易な考え方で、借入れしてしまうと返済できなくなって、学生であっても、金融業者に返済を迫られる可能性があります。
この場合、最初は督促状が送られる程度ですが、それでも返済できなければ回収担当が接触してくるようになり、さらには催告書が送られて、差し押さえなどに進みます。
こういった話は社会人だけと考えている人もいるかもしれませんが、学生でも20歳を超えていれば、普通にある事で、差し押さえに進む前に債務整理を行うとすれば、自己破産も有り得る話です。
また、もし未成年という事になると、話は保護者の方にいく事になり、保護者に迷惑がかかる事になってしまいます。
もし借入れの目的が学費という場合には、キャッシングは金利が高いので不利になります。
この場合は、奨学金を使ったり、保護者に教育ローンを借りてもらうという選択肢も有ります。
ここでカードキャッシングが利用できる学生ローンについて纏めておきます。
- 学生が利用出来るキャッシングには一般向けと学生ローンがある
- 学生ローンを扱う業者は皆小規模でカードキャッシングは1社しか提供していない
- そもそも学生ローン業者は数が少なくカードキャッシングに拘らないほうが良い
- キャッシングは返済できることが重要で安易な借入れをしてはいけない
最近は親世代の収入が伸びず学生生活が厳しい人が増えて奨学金の利用者が増加していますが、日本の奨学金は単なる教育ローンですから、利用する場合は、将来計画を立てて返済できるようにしてください。